にんにくの効果効能、黒酢にんにくの効果効能のひとつに「糖尿病予防・改善」というものがあります。にんにくで「糖尿病予防・改善」効果が期待できる理由について解説します。
1.糖尿病とは
糖尿病とは、身体のエネルギー源であるブドウ糖をエネルギーに変換できなくなってしまう病気のことをいいます。インスリンというホルモンの分泌や働きに不具合が起きることで発生すると言われています。
糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病の2種類がありますが
1型糖尿病の原因は、すい臓にあるインスリンを作る細胞がウイルスによって機能不全に陥りインスリンが分泌されなくなってしまうことになります。
2型糖尿病の原因は、糖質を摂りすぎてしまい、ブドウ糖を制御するインスリンに負担がかかってしまい、インスリン自体が機能不全に陥ってしまうことで起こると言われています。
糖質の摂りすぎも、糖尿病の原因となってしまうのです、生活習慣病のひとつと言われるのもこれが理由です。
2.にんにくは糖の代謝を促進する
糖尿病では、インスリンの糖をエネルギーに変換する働きが低下してしまうため、変換(代謝)しきれない糖が血中に流れだし、血液中の糖分の割合が増えてしまうのです。
糖をエネルギーに変換する(糖代謝)ためには、インスリンの働きも必要なのですが、糖代謝には色々な成分が必要になるのです。
その一つで不足しやすい成分がビタミンB1なのです。
ビタミンB1は水溶性で熱に弱く、調理過程で失われてしまいやすい成分なのです。さらに腸内で吸収されにくく、体の中で貯蓄されにくいものなのです。
しかし、にんにくに含まれるアリシンはビタミンB1と結合することでアリチアミンという物質に変わります。アリチアミンは脂溶性で熱に強い成分なのです。また、腸の吸収率も上がり、血液中で貯蔵することができる成分なのです。
当然、ビタミンB1の機能はそのまま残っているため、糖代謝を助けてくれるのです。
にんにくを摂取することでビタミンB1を不足しない状況を創り出し、糖代謝を円滑に行うことができるのです。
3.にんにくはインスリンの分泌を促進する
インスリンはすい臓から分泌されるホルモンです。インスリンの分泌には亜鉛が大きく関与しているという研究報告があるのです。
亜鉛が不足しているとインスリンが分解されてしまい、インスリン分泌が低下し、糖代謝が十分に機能しないということなのです。
にんにくには亜鉛も多く含まれているため、にんにくの亜鉛がインスリン分泌を促進する効果が期待できるのです。
また、にんにくに含まれるアリシンがビタミンB1と結合するとアリチアミンができるのですが、これがビタミンB5と結合するとインスリンを生産するβ細胞を活性化させると言われています。
これもにんにくがインスリン分泌を促進させることを期待されている要素のひとつです。
まとめ
糖尿病はインスリン不足によって糖代謝が機能低下することで起こる病気です。
- にんにくのアリシンは糖代謝を助けるビタミンB1を体内に貯蔵する役割がある
- にんにくの亜鉛がインスリン分泌を促進する
- にんにくのアリシンはインスリンを生産するβ細胞を活性化させる
という側面から糖尿病の予防・改善が期待できると考えられています。
未だ研究課程であるにんにくの効果効能ですが、期待できる要素は多いのです。