にんにくの効果効能、黒酢にんにくの効果効能のひとつに「便秘改善」というものがあります。にんにくで便秘改善が期待できる理由について解説します。
1.便秘の原因
便秘にはさまざまな原因があります。
すべてに共通するのは、腸の働きは自律神経によって支配されているため、この自律神経が過度なストレスなどにより正常に機能しなくなると、便秘が発生してしまうのです。
大腸の運動が低下する「弛緩性便秘」
運動不足、水分不足、食物繊維不足、腹筋力の低下、極端なダイエットが原因で大腸の緊張がゆるんでしまい、蠕動運動が正常に行われないために発生する便秘です。
大腸が緊張状態になる「けいれん性便秘」
精神的ストレス、環境の変化、過敏性腸症候群などが原因で、副交感神経が興奮し、大腸が過度に緊張することで、便がうまく運ばれずに発生する便秘です。
直腸に便が停滞する「直腸性便秘」
高齢者や寝たきりの人などが起きやすい、直腸に便が達しても、排便反射が起こらずに発生する便秘です。
通過障害が起こる「器質性便秘」
イレウス、大腸がん、腸管癒着などの器質的な原因で発生する便秘です。
中でも、女性に多いのは過度な我慢や極度のダイエットなどによる、蠕動運動が行われずに発生する「弛緩性便秘」と言われています。
2.にんにくは腸内環境を整える
腸内に悪玉菌が多いと、善玉菌を攻撃することで取り込んだ食物の分解・消化を妨げてしまい、便秘の一員になります。また、便秘の状態になってしまうと悪玉菌がさらに増えてしまうので、便秘が悪化してしまうことになるのです。
にんにくに含まれるアリシンなどのイオウ化合物は、強力な殺菌作用があり、悪玉菌を減少させる効果が期待できるのです。悪玉菌が減り、善玉菌の働きが活性化することで、便秘の改善が期待できるのです。
3.にんにくは腸の働きを活性化させる
にんにくに含まれるアリシンなどのイオウ化合物は刺激性を持つため、腸を刺激し蠕動運動を活発にする効果が期待できます。
自律神経の乱れによって大腸の運動が低下する「弛緩性便秘」にこそ、この蠕動運動の活性化が効果的なのです。
現代人の便秘の多くは、不規則な生活、過度なダイエット、ストレスなどによる自立神経の乱れによって引き起こされる、蠕動運動の低下が原因と考えられているため、にんにくは非常に有効な食材になりえるのです。
まとめ
にんにくに含まれるイオウ化合物は
- 強力な殺菌作用で悪玉菌の減少による腸内環境の改善
- 刺激性による蠕動運動の活発化
を引き起こす作用があるため
「蠕動運動の低下」「悪玉菌の増加」による便秘に対して効果があると考えられているのです。