にんにくの効果効能、黒酢にんにくの効果効能のひとつに「抗血栓作用・動脈硬化改善」というものがあります。にんにくで抗血栓作用・動脈硬化改善が期待できる理由について解説します。
1.血栓とは
血栓とは血管が傷ついたときに止血する目的で機能する血の塊のようなものです。生活習慣の悪化、食生活の乱れ、運動不足などから血液がドロドロの状態になってしまうと不要な血栓ができやすくなってしまうのです。
通常の状態であれば、血栓ができても傷が治れば血栓は血液中に溶けてしまうのですが、悪玉コレステロールなどが多く含まれていたり、血栓を溶かす機能が低下してしまうと血管に血栓が詰まってしまい、血流が悪くない、血栓症、高血圧、心筋梗塞、脳こうそくという深刻な症状を引き起こしてしまうのです。
2.にんにくが血栓を取り除く仕組み
血栓は血小板とフィブリンという繊維状のたんぱく質からできています。血小板は傷ついた血管があればそこに付着します。血液中に含まれる血小板は、傷口を塞ぐためにどんどん他の血小板を呼び込み、そこにフィブリンが重なって大きな塊をつくるのです。
にんにくに含まれるアリシンという成分が変化して生成される、メチルアリルトリスルフィド(MATS)、アホエン、ビニルジチイン、アリルメチルスルフィド、ジメチルトリスルフィドといった成分はこの血小板が集まることを防ぐ作用があるのです。
にんにくを摂取することで、血小板の凝集が弱まり、血栓ができにくくなるのです。これがにんにくが動脈硬化や血栓症を防ぐ効果があるとされている理由なのです。
3.血小板の凝集が起きても、問題はないの?
「傷を治すために血小板の凝集があるのにそれを弱めても問題ないの?」
という疑問を感じる方もいるかと思いますが心配は不要です。にんにくに含まれるアリシンという成分が変化して生成される、メチルアリルトリスルフィド(MATS)、アホエン、ビニルジチイン、アリルメチルスルフィド、ジメチルトリスルフィドといった成分はごくごく微量なので、それが原因で傷が治らなくなったり、血が止まらなくなったり、ということはないのです。
まとめ
不規則な生活習慣や食生活の乱れ、運動不足などで血液の流れが悪くなり、血栓ができやすい方が少なくありません。
将来的な血栓症、高血圧、心筋梗塞、脳こうそくのリスクを軽減するためにも、にんにくの血栓を作りにくくする作用を試してみることをおすすめします。