にんにくの効果効能、黒酢にんにくの効果効能のひとつに「肝機能強化、肝機能障害改善」というものがあります。にんにくで肝機能強化、肝機能障害改善が期待できる理由について解説します。
1.肝機能障害とは
肝臓というのは、様々な機能を持っている臓器なのです。200以上あると呼ばれる肝臓の働きですが、大きな働きとしては以下のようなものがあります。
- 胆汁を生成し分泌する
- たんぱく質、脂質、糖質の代謝を行う
- 解毒
- 血液凝固
- 体温調節
- 妊娠中の赤ちゃんの造血
とくに、三大栄養素である「たんぱく質、脂質、糖質」の代謝作用と解毒作用がなければ、生命活動自体が危うくなってしまうほど重要な臓器なのです。
肝臓は丈夫な臓器と言われていて、肝臓自体が病気になるケースは少ないのですが、肝臓の負荷がかかりすぎて、それが原因で体が弱り色々な症状を引き起こしてしまうケースが多いのです。
- アルコールの過剰摂取
- 脂質・糖質の過剰摂取
- 活性酸素の発生過多
- 有害物質
- 肝炎ウィルス
- 日常のストレス
などの原因で肝臓に負荷かかかってしまうと「脂肪肝」「肝硬変」「肝炎」「肝臓がん」という病気を引き起こしてしまうのです。
2.にんにくの「肝機能強化、肝機能障害改善」の仕組み
肝臓に負荷がかかると前述した症状を引き起こしてしまうと同時に、肝機能自体が弱ってしまい他の症状を引き起こしてしまうのです。
にんにくが持つ働きは、肝臓の負担を軽減することができるのです。
糖質の代謝促進
糖質を肝臓が代謝してエネルギーに変えるときに必要なのがビタミンB1です。ビタミンBIが少ないと肝臓での代謝が上手くいかずに肝臓への負荷が増えてしまうのです。
にんにくに含まれるアリシンという成分はビタミンB1と結合することでアリチアミンという成分に変化します。ビタミンB1は調理過程で失われてしまいやすく、しかも体内に貯蔵できないものなのですが、アリチアミンという物質に変化することで調理過程で失われにくく、血液中に貯蔵できるものになるのです。
ビタミンB1を効率的に摂取し、貯蔵しておくためににんにくの働きが欠かせないということになります。結果として、肝臓での代謝を助け、肝機能を強化するのです。
抗酸化作用
にんにくに含まれるビタミンE、ポリフェノール、イオウ化合物には強力な抗酸化作用があります。
肝機能を弱らせる原因である活性酸素の分解に力を発揮するのです。
活性酸素は肝臓内で中性脂肪と結びつくことで過酸化脂質を創り出します。肝臓にはこの過酸化脂質を分解する作用があるのですが、過酸化脂質や活性酸素の量が多くなれば分解しきれない状態になってしまうのです。
にんにくを摂取することで、過酸化脂質や活性酸素の発生を抑制し、肝臓の負担を助ける働きが期待できるのです。過酸化脂質が少なくなることで、脂肪肝や肝硬変、肝臓がんなどの肝臓の病気を予防、改善する効果も期待されます。
抗菌・殺菌作用
にんにくに含まれるアリシンという成分には強力な抗菌作用、殺菌作用があります。
肝臓が持つ解毒作用は肝臓の中でも負担が大きい働きと言われています。にんにくの強力な抗菌作用、殺菌作用があれば肝臓が解毒しなければならない細菌やウィルスを除去しておくことができるのです。
これも肝臓の負担を軽減するにんにくの効果なのです。
まとめ
肝臓は生命維持に必要ないくつもの機能が備わっている臓器です。
しかし、ストレスやアルコールなどで肝臓は負担がかかりやすい臓器でもあるのです。肝臓の機能が低下すると生命を維持するために必要な数多くの働きが弱まってしまうため、いろいろな症状を引き起こしてしまうリスクがあるのです。
にんにくが持つ
- 代謝促進作用
- 抗酸化作用
- 抗菌・殺菌作用
が肝臓の働きを助け、負担を軽減する効果があるのです。
にんにくを摂取することで、肝臓の機能低下を防ぐことができるのです。